■日本製鋼 室蘭工場 1号機風
まぁ、かなーりマニアックでニッチなネタなんですが、いざググってみると自家中毒になってたので、
オイラがやらねば誰がやるという、いつぞやのドラゴンボールの映画的な感じで。間違った事書いてたらスマヌ。
 
そもそも一連の発端は、海龍の「日本製鋼室蘭工場 1号機風」鉄道模型でした。
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一見すると、「安全第一」の文字に惑わされて日本車のようにも見えますが、煙室周りの造型からしても判るとおり、その正体はアメロコであり、製品的にはBachmannの0-6-0サドルタンクスイッチャの色違い。
スケールはHOの1/87。日本車16番と並べると一回り小さいのですが、それよりも真っ先に気になったのはキャブが無駄にデカいということ。タンク機であろうとテンダ機であろうと、石炭をくべる必要があるのだから、ボイラから炭庫までの距離があんまり長いと助手が大変でしょうに。(笑
それが気になって、実機の写真がNetに転がっていないか・・・と、調べたのですが、日本製鋼の1号機は後述するもの以外は皆無、アメリカの実機の写真もあまり釣れません。釣れた中ではこれとかこの辺が近いように思いますが、やはりどれも窓一個分少ないのですよ。同時に前側の端梁もシリンダブロックのすぐ前に位置してるので、模型では前方に突き出ていることになります。キャブが長い分を調整してるのでしょうか。
これらに関しては前回、小さな模型をモータライズするためのデフォルメアレンジなのだろう、という勝手な結論に至りました。今ほどモーターが小型高性能になる以前の時代の名残かと。
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さて、スタイリングがおかしい事は証明された(と思う。笑)のは良いのですが、この時点では肝心な日本製鋼の1号機は完全なる謎に包まれていました。故に描いたTBも模型仕様でした。
模型の説明書には、製造元がヴァルカン・アイアンワークスである事、去就年等も書いてあること、何よりサドルタンク機をモデルに選んでるということは実機もサドルタンクなのでしょうが、果たして先ほど釣れたアメロコの写真を元に「安全第一」のロゴを描いて実機と言い張って良いものなのだろうか・・・悩んで白髪が2本ほど増えました。(笑
TBFの掲示板でヘルプを求めたところ、H.kumaさんが素晴らしいものを見つけてくださったのです。
ネコ・パブリシングの昭和三十四年二月 北海道という本の紹介記事にチラッと載ってるんですよ。
(C)ネコ・パブリッシング
(勝手ながらこちらから転載させていただきましただ。)
右上の機関車こそが日本製鋼の1号機の実機なのです。
Amazonで「立ち読み」をしまして、実際にはもう少し大きな画像を元に描いてますが、(こっちは転載できない。)
模型と比べると相違点だらけ。
 
■サドルタンクに描かれてる「安全+第一」は実機には無い。
■キャブサイズは窓1個分少ない上に前側1つが塞がれてる(というか、元々無い。)
■キャブ扉が無い。(北海道で開放キャブ・・・釜が燃えてるとは言え寒いでしょうな。)
■キャブサイドはナンバプレートじゃなくて社紋。煙室ナンバプレートも書体が違う。(国鉄等のlではなく1)
■ランボードは白色ではない。
■警笛はホイッスルではなくて鐘。(ホイッスルが裏にあったりして?)
■メインロッドが第2動輪に連結されている。(模型では第3動輪にメインロッドが来ています。)
■煙質扉のハンドレールは下側ではなく上側。
等、挙げると限がないです。
 
製品にも「風」とありますから、作った側も自覚はあるわけで(笑)とはいえ、近い製品を元にして「それらしい雰囲気」で似せて作ってくれただけでも感謝感激なくらいニッチなクルマですので、似てないからと文句を言うのではなく、似てない事を知った上で雰囲気を楽しむべきです。(少なくともこの模型に関しては、という話です。)
実際、「安全第一」が無ければ単なるアメ車同然であり、日本車の雰囲気は微塵もありませんので(笑
 
ちなみに、個人的にはキャブの次くらいに気になったのがバルブギアが見当たらないという点。鉄道模型の「エントリーモデル」ならば省略されて当たり前・・・とか思ってたのですが、Bachmann製品の中でも「スペクトラム」シリーズは高価帯の製品であり、ちゃんと作り込んでいるハズ。他のサイズの模型でも軒並み省略されているし、と思いきや実機も省略されてる(OДO;)・・・じゃなくて、バルブギアの類は台枠の中に隠れてるので表からは見えないのですネ。
 
また、写真からは左側面(逆側)の様子は見て取れませんが、恐らくコンプレッサもブレーキ用の空気溜めタンクも無いと思われます。というのは、端梁の連結器周辺にブレーキ管が見当たらないからです。
編成全体に制動をかけるための自動空気ブレーキは、古い機関車の場合装備されて無い場合が多く、長編成での高速運転を行わない専用線などでは装備の義務も無かったようです。国鉄蒸機でも本線を走らないB20なんかはコンプレッサも空気溜めタンクも持たず、自車にのみ有効なブレーキのみを装備しています。要するに単弁だけ。
模型ではコンプレッサも空気溜めタンクも装備していて、煙突後ろには発電機も装備されていますが、これも実機には無いものと思います。
逆に言えば、これら装備があるお陰で、圧縮空気を作って自動ブレーキを通空させることが出来、発電機によりATS電源を確保して、国鉄本線を走れる条件が揃ってるということになりましょう。模型的には便利な話ですね。
 
関連作品の紹介・1
TrainBannerForum '12/06/03 UP '13/01/15 Renewal
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■[9893]日本製鋼所 室蘭工場 1号 type
■[N2131]日本製鋼所 室蘭工場 1号 アニメ
・・・と言うことで、実機のTBです(笑 半年経っての紹介だから「近作」ではない。と言いたいところですが、実はメインロッドが第2動輪にあることは本稿を書いてて気づいたことでして、絵を見直したら間違っていたので修正しましたです。あとは蒸気ドーム上に安全弁の表現を追加した他はそのままです。
小さい割りに水タンクやキャブのリベット表現等欲張ったので、ピクセルのドンチャン騒ぎな感じになってしまいましたが、コントラストが低めなので拡大しないと判りませんネ。
 
関連作品の紹介・2
まぁ居ないとは思いますが、日本製鋼の1号機、と言ってこのページに辿りついちゃった人は大概、模型の写真を求めてるのではないかなーと思うので、鉄道模景#番外編ってことでギャラリー的に。
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結局ステップは復活させました。実機は左右分割ではないようですが、端梁に沿ってステップが有ります。
 
関連作品の紹介・3
ググるとイチバンに出てくる上に、色んなところに勝手に転載されてる(笑)ので、今更な感じですが。

鉄道模型 HO 日本製鋼 室蘭工場 1号機風
Youtubeに模型の走行映像を投稿してたりします。
 
と言う感じで、自家中毒は悪化しそうですが(笑)溜め込んだ情報/知識/見解を解き放てば世のためになるかなーっ
と、思ったのでありました。
最後に、本を紹介してくださったH.kumaさんに感謝です。(´∀`*)
そして立ち読みして参考にした本に申し訳ないのでリンクを貼っておきます。

昭和三十四年二月北海道 [ハードカバー]
2013/01/15 23:12 | 模型 | コメント(4) | トラックバック(0) | page top↑
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コメント
いいものを見せていただきました
おっしゃる通り、実機に似てる似てないを超越して、コレは味のある逸品ですな。
by:ghost | URL | #EBUSheBA【2013/01/28 23:47】 [ 編集] | page top↑
有難うございます。(´v`*)
勝手ながらghostさんの昔の記事にリンクさせてもらいました。自家中毒と言う言葉自体ghostさんの記事で初めて知ったことと、その後自分でも何度か経験するたびに「侍」の配色が頭に浮かんでいましたもので。
 
現在はコレ手放しまして、この記事もレクイエムだったりします。
ラフな造り(建付けが悪い)ヨタヨタと揺れる走行ぶり、それでいて高ギヤ比で低速から安定して走る様は、日本車16番とも欧州車HOとも違う独特な雰囲気で、所持していた期間・・・たぶん2年足らずでしたが、お腹いっぱいになれました(笑
by:moko | URL | #uBfUABJ6【2013/01/29 02:29】 [ 編集] | page top↑
あ、ホントだ
言われるまで気付きませんでしたwww>昔の記事にリンク
いや「自家中毒」の用法、自分でも正しくない、とか思うんですけど…
by:ghost | URL | #EBUSheBA【2013/01/29 18:25】 [ 編集] | page top↑
あらやだwww>用法、正しくない
 
調べたい事があって、役に立つ他人の記事が欲しいのに、自分が投稿した役に立たない疑問文しか釣れない・・・という構図が、本来の病気としての自家中毒と似てるなぁ、と当時は納得していたのですけれども。(笑
by:moko | URL | #uBfUABJ6【2013/01/29 23:11】 [ 編集] | page top↑
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